Newsletter

A collection of 355 posts
パリ協定6条2項・6条4項定期アップデート/JCMカンボジア森林ガイドライン
Paid-members only
Article 6

パリ協定6条2項・6条4項定期アップデート/JCMカンボジア森林ガイドライン

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 本記事では、2026年2月から2026年3月にかけて発表された主要な炭素関連政策の動向に関し、以下の項目に沿ってお伝えします。 * 政策動向 * パリ協定6条2項(二国間協力) * パリ協定6条4項(パリ協定クレジットメカニズム(PACM)) * 各国炭素関連政策 * 非国家主体のイニシアチブ * UNFCCC Registry * 考察記事 * カンボジア・JCM森林ガイドライン採択 ― 新旧ガイドラインの比較から読み解くポイント ― キーワード: 6条, 二国間協力, PACM, JCM, 森林ガイドライン  はじめに 今月は、パリ協定6条4項(PACM)の下で初となるカーボンクレジットの発行が国連から承認されたほか、第6条2項ではシンガポールを中心とした二国間協定の締結やプロジェクト募集が一段と活発化しています。また、EUのETS改革議論やICVCMによるラベル基準の厳格化など、コンプライアンス市場とボランタリー市場の双方において「品質」と「経済的実行力」のバランスを問う
9 min read
Isometricのバイオ炭方法論の紹介
Paid-members only
Biochar

Isometricのバイオ炭方法論の紹介

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 Methodology Updatesは、炭素・生物多様性クレジットの方法論を扱うシリーズです。本記事では、Isometricのバイオ炭プロトコルを検証し、最近更新された2つのモジュールについてご紹介します。 お問い合わせはこちらまでお願いいたします。 著者:Nick Lau (Applied Scientist) 概要 以前のニュースレターでは、二酸化炭素除去(CDR: Carbon Dioxide Removal)の方法の一つとしてバイオ炭を紹介し、レジストリ間での方法論の比較を行いました。本記事では、Isometricの Biochar Production and Storage v1.2プロトコルに焦点を当て、特に異なる種類の生産システムをどのように扱っているかに注目します。 バイオ炭は、低酸素環境でバイオマスを加熱することで生成される炭素豊富な材料です。バイオマスの分解を遅らせることで、炭素を長期間貯留する手段として利用されます。 しかし、バイオ炭は単一の標準化されたセットアップで生産されるわけではあ
16 min read
2026年3月 VCM Updates: Section A
Paid-members only
Newsletter

2026年3月 VCM Updates: Section A

VCM Updates Section A: Voluntary Carbon Creditの市場動向 株式会社sustainacraftのニュースレターです。本記事はVCM Updates(ボランタリーカーボンマーケットのアップデート)のセクションA(市場動向編)です。 «VCM Updatesの構成» A. Voluntary Carbon Creditの市場動向 ← 本記事の対象 1. クレジット発行・償却・投資動向分析 2. プロジェクトパイプライン分析 3. 詳細解説セクション B. 海外の主要規制の動向 はじめに クレジット発行実績  2026年2月のボランタリーカーボン市場では、クレジット発行総量が約13.7百万ユニットとなり、前年同期比で43.1%減少しました。一方、償却総量は約21.6百万ユニットを記録し、前年同期比で27.1%増加しています。ラベル付きクレジットの発行では、Article 6ラベルが約4.43百万ユニット、CCP(
21 min read
EU ETS後退への懸念とNGOの警告
Flash Report

EU ETS後退への懸念とNGOの警告

調査対象: EU ETSと欧州理事会に向けたNGO共同声明(リンク) 概要 2026年3月、欧州の産業競争力の低下やエネルギー価格の高騰を背景に、世界最大のコンプライアンス市場(Compliance Market)であるEU排出量取引制度(EU ETS)の緩和や延期を求める政治的圧力が強まっています。これに対し、Sandbagをはじめとする35のNGOが欧州理事会(EUCO)に向けて共同書簡を提出し、制度の完全性と炭素価格の予測可能性を保護するよう強く求めました。 主要ポイント 1. EU ETS緩和への政治的圧力と市場の動揺 ドイツのメルツ首相らが、産業競争力への懸念からEU ETSの「見直しや延期」の可能性に言及し、イタリア等も制度の一時停止を求める動きを見せています。こうした短期的な政治介入への懸念から、2026年2月中旬には排出枠(EUA)価格が一時8%下落し、約半年ぶりの安値(約73ユーロ/tCO2e)を記録するなど、市場に大きな動揺が走りました。 2. 35のNGOによる共同書簡での要求 SandbagやCarbon Market Watch、WWFな
4 min read
植生回復プロジェクトにおけるアルベドの変化の考慮
Paid-members only
ARR

植生回復プロジェクトにおけるアルベドの変化の考慮

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 Methodology Updatesは、炭素・生物多様性クレジットの方法論を扱うシリーズです。本記事では、炭素クレジットスタンダードのIsometricが公開した、植林プロジェクトにおけるアルベドの考慮に関する記事と、その背景にある研究について紹介します。 お問い合わせはこちらまでお願いいたします。 (出所: Isometric Blog: Why albedo matters for reforestation projects, Hasler et al. (2024): Accounting for albedo change to identify climate-positive tree cover restoration. 以下断りのない限り、情報の出所はこの記事および論文。) はじめに 森林は大気中のCO₂を吸収・貯留する手段として、炭素市場において大きな注目を集めてきました。しかし、森林が気候に与える影響は炭素の吸収・貯留だけではありません。森林は地表面のエネルギーや水の循環にも重要な役割を果たし
9 min read
2026年2月 VCM Updates: Section A
Paid-members only
Newsletter

2026年2月 VCM Updates: Section A

株式会社sustainacraftのニュースレターです。本記事はVCM Updates(ボランタリーカーボンマーケットのアップデート)のセクションA(市場動向編)です。 «VCM Updatesの構成» A. Voluntary Carbon Creditの市場動向 ← 本記事の対象 1. クレジット発行・償却・投資動向分析 2. プロジェクトパイプライン分析 3. 詳細解説セクション B. 海外の主要規制の動向 はじめに 今月のニュースレターでは、クレジットの発行・償却実績は、2026年1月のデータを扱います。 クレジット発行実績 2026年1月のクレジット発行総量は約12.03百万トンとなり、前年同期比で約22%の減少となりました。償却総量についても約6.99百万トンと、前年同期比で約54%の大幅な減少を記録しています。レジストリ別の発行量では、これまでシェアの高かったVCSを上回り、GS(Gold Standard)やACR(American Carbon Registry)からの発行が目立つ月となりました。 ラベル付きクレジットの動向については、CC
24 min read
Isometric Agroforestry Protocol v1.0の公開
Paid-members only
ARR

Isometric Agroforestry Protocol v1.0の公開

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 Methodology Updatesは、炭素・生物多様性クレジットの方法論を扱うシリーズです。本記事では、Isometricがパブリックコンサルテーションを経て正式にリリースしたAgroforestry Protocol v1.0について、ドラフト版からの重要な変更点と、そこから読み取れる科学的厳格さとプロジェクトの実行のしやすさのバランス調整について詳細に解説します。 (出所: A new certified protocol for Agroforestry, 2026年2月9日) お問い合わせはこちらまでお願いいたします。 はじめに これまでの経緯 Isometricのアグロフォレストリー方法論については、ドラフト版が公開された際に以下のニュースレターで内容をご紹介しました。 Isometricの新しいアグロフォレストリー方法論のドラフト2025年10月 Methodology Updates (1/2)sustainacraftsustainacraft Newsletter 当時のドラフト版の大き
13 min read
Verraの農地管理方法論VM0042のメジャーアップデート (v3.0)
Paid-members only
ALM

Verraの農地管理方法論VM0042のメジャーアップデート (v3.0)

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 Methodology Updatesは、炭素・生物多様性クレジットの方法論を扱うシリーズです。本記事では、Methodology Updatesシリーズとして、Verraがパブリックコンサルテーションを開始したALM方法論VM0042および関連モジュールVMD0053のメジャーアップデートドラフト(v3.0)について、その技術的変更点と影響を詳細に解説します。 (出所: DRAFT VM0042, v.3.0, 2026年2月18日) お問い合わせはこちらまでお願いいたします。 はじめに 今月Verraは、ALM(Agricultural Land Management)に関する主要な方法論であるVM0042と、その生物地球化学モデルの利用に関するモジュールVMD0053のメジャーアップデート(v3.0)ドラフトを公開し、パブリックコンサルテーションを開始しました。今回のアップデートは、農業プロジェクトにおけるベースライン設定の柔軟性を高めつつ、モデル利用時の検証要件を厳格化することで、クレジットの信頼性を向上させ
7 min read
パリ協定6条2項・6条4項定期アップデート/ブラジル重要鉱物
Paid-members only
Newsletter

パリ協定6条2項・6条4項定期アップデート/ブラジル重要鉱物

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 本記事では、2026年1月から2026年2月にかけて発表された主要な炭素関連政策の動向に関し、以下の項目に沿ってお伝えします。 * 政策動向 * パリ協定6条2項(二国間協力) * パリ協定6条4項(パリ協定クレジットメカニズム(PACM)) * 各国炭素関連政策 * 非国家主体のイニシアチブ * UNFCCC Registry * 考察記事 * ブラジルの重要鉱物と脱炭素、エネルギー移行のパラドックスとAmazonのリスク キーワード: 6条, 二国間協力, PACM, JCM, SBTi, 重要鉱物, Amazon  本記事の執筆者:梅宮知佐(Carbon Specialist) はじめに パリ協定第6条2項では、シンガポールや日本(JCM)を中心に、二国間協定から具体的なプロジェクト募集や資金拠出へと動きが加速しています。一方、6条4項(PACM)では中東初のプロジェクト登録やCDMからの移行が進み、新メカニズムが実働を開始しました。 政策面では、EU CBAMが本格
12 min read
GHGプロトコル「土地セクター・除去スタンダード v1.0」発表:農業とCO2除去会計の新指針
Newsletter

GHGプロトコル「土地セクター・除去スタンダード v1.0」発表:農業とCO2除去会計の新指針

出所: GREENHOUSE GAS PROTOCOL 「Land Sector and Removals Standard Version 1.0: Agriculture and CO2 removal technologies Executive Summary」 概要 GHGプロトコルは、「土地セクターおよび除去スタンダード(LSRG: Land Sector and Removals Standard)バージョン1.0」の概要を発表しました。本標準は、企業の温室効果ガス(GHG)インベントリにおいて、土地セクターにおける排出量と二酸化炭素(CO2)除去量を定量化、報告、追跡するための包括的な要件とガイダンスを提供します。特に農業活動と技術的CO2除去技術に焦点を当て、既存のGHGプロトコル企業標準およびスコープ3標準を補完するものです。 主要ポイント 1. 土地セクター活動の包括的な会計 本標準は、企業が所有または管理する土地、農業製品の購入・販売、その他関連する土地ベースの活動におけるGHG排出量およびCO2除去量を明確に会計・
6 min read
Verra草地管理方法論VM0032のメジャーアップデート
Paid-members only

Verra草地管理方法論VM0032のメジャーアップデート

株式会社sustainacraftのニュースレターです。 Methodology Updatesは、炭素・生物多様性クレジットの方法論を扱うシリーズです。本記事では、今月Verraがパブリックコンサルテーションを行っていた草地管理方法論VM0032のメジャー改訂案(v2.0)について、農地管理方法論VM0042との比較を中心に詳細を解説します。 (出所: Revision to VM0032 Methodology for the Adoption of Sustainable Grasslands through Adjustment of Fire and Grazing, v1.0, 2026年1月26日閲覧) お問い合わせはこちらまでお願いいたします。 はじめに Verraは、草地管理によるGHG削減・除去プロジェクトを対象とした方法論VM0032 Sustainable Native Grasslands Management through Adjustment of Fire and Grazingのメジャーアップデート(v2.0)のドラフトを公開し、パブリッ
8 min read
パリ協定6条2項・6条4項定期アップデート
Paid-members only
Newsletter

パリ協定6条2項・6条4項定期アップデート

本記事では、2025年12月から1月にかけて発表された主要な炭素関連政策の動向に関し、以下の項目に沿ってお伝えします。 * 政策動向 * パリ協定6条2項(二国間協力) * パリ協定6条4項(パリ協定クレジットメカニズム) * 各国炭素関連政策 * 非国家主体のイニシアチブ * UNFCCC Registry Updates キーワード: 6条, 二国間協力,PACM,  JCM, 自然系, COP30 1. はじめに 政策動向: 2025年12月から2026年1月にかけて、パリ協定6条の実装は制度面、政策面、実務面のすべてで大きく前進しました。ブラジルやシンガポールを含む二国間および多国間協定の拡大、6条4項ルールの精緻化、EUにおけるCBAMの本格運用、さらに非国家主体を巻き込んだ新たなパートナーシップの形成を通じて、国際炭素市場は明確な移行段階に入りつつあります。以下では、こうした動きを6条2項、6条4項、各国政策、非国家主体のイニシアチブの4つの観点から整理します。 UNFCCC Registry Updates :2025年10
14 min read
2026年1月 VCM Updates: Section A
Paid-members only
Newsletter

2026年1月 VCM Updates: Section A

VCM Updates Section A: Voluntary Carbon Creditの市場動向 株式会社sustainacraftのニュースレターです。本記事はVCM Updates(ボランタリーカーボンマーケットのアップデート)のセクションA(市場動向編)です。 «VCM Updatesの構成» A. Voluntary Carbon Creditの市場動向 ← 本記事の対象 1. クレジット発行・償却・投資動向分析 2. プロジェクトパイプライン分析 3. 詳細解説セクション B. 海外の主要規制の動向 はじめに 今月のニュースレターでは、クレジットの発行・償却実績は、2025年12月のデータを扱います。 クレジット発行実績 2025年12月の発行量は前年同期と同様である一方、償却量は前年同期比で減少傾向にあります。ラベル付きクレジットの動向については、CORSIAラベルはラオスおよびガンビアのクックストーブ案件で発行が確認されています。また、Article 6ラベルについては、ラオスおよびガンビアのクックストーブ案件に加え、トーゴの再生可能エネル
19 min read